【 エスプレッソの愉しみ 】

 

 DOPPIO CONPANNA

エスプレッソ コンパナ ダブル。

Starbucks のメニューには復活したが、Tullys ではメニューになく、

経験の浅い店員さんだと、言っても通じないことがある。

CONPANNA(クリーム)は無くてもよいが、これが目下の愉しみ。

DOPPIO(ダブル)でも量は少なく、数口で飲み干してしまうが、

そもそもエスプレッソは喉の渇きを満たすものではなく、

店内学習で粘るために時間をかけてチビチビ飲むようなものでもない。

キャフェでは、まず先に水を頼む。

エスプレッソが出来る前に喉の渇きを満たし、落ち着けておく。

極細の珈琲粉、イタリアンロースト。

ドピオであれば7gの倍量、14g。

9気圧の蒸気、ギューッという抽出音に心が高ぶる。

出来上がったらブラウンシュガーをかけ、ゆっくりと3周かき回す程度に留めておく。

シュガーを完全に溶かそうと、しつこく掻き回してはならない。

全体に甘い味になってしまい、風味が半減するからだ。

ちなみに珈琲にハチミツは合わない。別の飲み物に変わってしまう。

そして、醸し出す香りをくゆらせながら苦甘い魅惑の世界に深く溶け合っていく。

カップの下に溜まった溶け残りのシュガーを掬い、口中に残った苦さを調整してようやく準備が完了する。

飲み終わって準備完了とはどういうことか。

じつは、飲み終わってからが本番なのだ。

呼気に移った濃厚な珈琲のほろ苦さと香りの余韻を深い呼吸と共にじっくりと味わい愉しむ。

そして、飾ってある絵画や外の景色を眺め、ほっとした安堵感と透明なやすらぎに心を解放している喜びを感じること。

このためにエスプレッソはある。

ESPRESSOと名づけられた語源には急速という意味と、特別のという意味がある。

思うに、日常の些事から急速に特別な時間・空間へと誘うものであるからではないか。

エスプレッソとは、束の間のやすらぎをマニアックに味わうための最適な嗜好品なのだと思っている。

yoshi

 

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